看護師兼ライターゆみかおるの日記

フリーランスで働く看護師兼ライター。看護師の働き方や悩み、生き方を考え、本音で語るブログ。たまに雑記も。

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ブラックぺアン1988【書評】30年前の医療、揺れる大学病院を描いた作品

 

こんにちは!看護師11年目のゆみかおるです! 

最近、医療ドラマ化されるなかでも気になった作品が一つあります。

チーム・バチスタの栄光」などの作者でもある海堂尊氏の「ブラックペアン1988」。

こののドラマが2018年4月よりスタートするのです。

以前、看護学生のドラマ「いつまでも白い羽根」の書評を紹介したのはこちら↓ 

www.yumikaorururu.com

 

いつもドラマなどは受動的に情報を得ているだけのことが多かったのですが、今回は自分の意志で能動的に情報を得ようと…

「ブラックペアン1988」
「ブレイズメス1990」
「スリジエセンター1991」

気づいたらバブル三部作を手に、レジに向かっている自分がいました(笑)

海堂氏の作品はこれらが初めて。

 

全体の感想としては、

  • チーム・バチスタシリーズ主要メンバーの過去
  • サスペンスミステリーのハラハラドキドキ感
  • 30年前の医療の進歩や新しい技術改革に関する問題
  • 現場で働く医療従事者としてリアルな描写

を楽しむこともできます。

僭越ながら、ドラマスタートの前に読んだ書評をまとめたので、気になった方の参考になれば…と思います!

※ブラックペアン1988の書評メイン
ネタバレはありませんが、ストーリーに触れている部分があるので、まったく予備知識を入れたくないという方は注意してください。

 

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著者プロフィール

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海堂尊(かいどう たける)

医師 ・ 作家
1961年千葉県生まれ。
外科医、 病理医を経て、 現在は放射線医学総合研究所
放射線医学病院研究協力員。
2006年、「チーム・バチスタの栄光」で第4回『このミステリ ー
がすごい!』大賞を受賞し作家デビュ ー。
同シリ ーズは多数映像化され、 累計1千万部を超える。
2018年には『ブラックペアン1988』(講談社)がドラマ化、
TBS日曜劇場で放映。また、キューバ革命の英雄チェ・ゲバラ
の生涯を描く「ポーラースター」シリ ーズを執筆中で、
週刊文春にて「ポ ーラースター外伝フィデル!」を連載中。
最新作は『玉村瞥部補の巡礼』(宝島社)、
『死因不明社会2018』(講談社

引用:自己紹介 - 海堂尊公式ホームページ

現役の病理医として長らく活躍されていた海堂氏は、速筆としても有名。

現在では日本の医療問題をテーマとした、メディカルエンターテイメント作家として活動中。

 

作品の概要

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あらすじ
外科研修医世良が飛び込んだのは君臨する“神の手”教授に新兵器導入の講師、技術偏重の医局員ら、策謀渦巻く大学病院……
大出血の手術現場で世良が見た医師たちの凄絶で高貴な覚悟。

引用:『ブラックペアン1988』(海堂 尊):|講談社BOOK倶楽部

タイトルにもあるとおり1988年の日本、東城大学医学部付属病院が舞台。

1980年代後半といえば、バブル絶頂期。

学内の権力闘争という、当時の大学病院医局の雰囲気や背景、医療ミス、政治、金絡みの医療…

現代ではにわかには信じられないような医療の現場が作品内でも出てきます。

 

主人公は研修医の世良雅志。

本筋としては、総合外科学教室教授でもある佐伯教授が起こした出来事に関すること、その復讐劇にあります。

神の手と称された外科医、佐伯教授だけが持つ真っ黒なペアン「ブラックペアン」が タイトルの由来でもあり、作中でもキーポイント。 

ペアンとは…
原作表紙にもあるとおり、はさみのような形をした止血鉗子。
外科的処置や手術時に血管や組織を結紮(縫い付ける)、組織同士を剥離、糸を把持、チューブ類の固定などの用途で使用されています。

 

作品の魅力

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私は看護師として働いているので、大学病院のしきたりや医局に関することはあまり詳しくありません。

当時の大学病院医局で行われていたであろう、権利闘争や製薬会社との癒着などの黒歴史以外にも、医療の常識が今とはまるで違うこと…。

(いや、今でもあるのかもしれませんけどね)

それでも新進気鋭の医師たちの生き様に、心打たれるばかりでした。

 

また、「チーム・バチスタ」シリーズでもお馴染み、主要メンバーの20年前、若かりし頃が描かれています。

「ブラックペアン1988」を読む前に「チーム・バチスタ」シリーズを読んでいると、より作品に深みが出ることでしょう…。

(私は、ドラマでしか見たことがなかったので、さっそく小説も追って読んでいきたいと思います)

 

作中では、革新的な手術器具でもある「スナイプAZ1988」と呼ばれる自動吻合器が活躍しますが、それぞれ医師によって考え方が交差し、対立してしまいます。

いずれも正論のように感じてしまうのは、私だけではないはず。

一看護師では、そこまで深く読み解くのは難しいですね…。

けれど、こうした現場の問題をいくつも乗り越えてきたことで、現代の医療が確立されたのだと思います。

 

医師目線の手術描写が多いので、ちょっと理解するのに用語が難しい場面もありますが、スピード感溢れる文章構成にぐいぐい引き込まれました。

海堂氏が実際に研修医時代の経験を元に描いているので、その息遣いが伝わってくるようです。

 

最後に、タイトルにもあるとおり、ブラックペアンが一体どんな役割をして、どんな意味を持つのか…

それがドラマでもポイントになることでしょう。

 

公式Twitterで写っているブラックペアンはなかなかかっこいい…。

  

ドラマの主人公は世良ではなく、渡海となっています。

もしかしたら、原作とは少し違った視点で描かれるかもしれません。

主人公の医師は二宮くんでは少し若いのではないかな?内野さんくらいの年齢がいいのでは?とも思ったのですが、原作者でもある海堂氏も実際に現場に行き、関わっているとのことなので、そこは楽しみにしたいと思います。 

ミステリアスな二宮くんが見られそうですね…!! 

 

原作の小説はこちら!

同じく4月からスタートした看護学生のドラマ↓ 

www.yumikaorururu.com