同じ看護師の中でも人間関係ドロドロしていて大変なのに、異性である男性看護師ってもっと大変だろうな〜と常々思うことがある。
個人的には同じ職場に男性看護師がいることで、いい刺激になるし、一緒に切磋琢磨していく仲間だ。
私がいた小児科では、男性看護師は父親的な役割をサポートできる強みがあったことも関係しているかもしれない。
しかし、実際の現場で働く看護師の中にはそうとも限らない声があった。
病棟にナースマンが一人増えるごとに看護師同士の関係性がよく、居心地が良くなる。(当社比)
— しらいしゆみか@看護師ライター(6/23.24ルナフェス) (@yumika_shi) 2018年3月7日
一人じゃだめ、最低2.3人。ほんと、持つべきものはナースマンだよ!と日頃から思っていて、ナースマンの企画やりたいと言ったら渋い顔されたー
ああああーもうブログに書いてバズらせるしかねえ╰(*´︶`*)╯
Twitterでもつぶやいた通り、男性看護師がいるだけで病棟の雰囲気変わるんだよね!と実感している私としては、男性看護師じゃないのに、もっと盛り上げたいなと。
とりあえず、ブログで突破口作るしかねぇと思った!
(完全に個人的なアレだけど笑)
まずは、同じ職場にいながら、実は男性看護師のこと知らないことも多いということ。
実際に彼らにはどんな悩みがあるのか…?
一緒に働く看護師として、少しでも実情を知りたいし、みんなにも知ってもらいたい。
今回は男性看護師の知り合いとの話を通して、実際の悩みや大変なことをまとめてみた!
そして、男性看護師だからとかそういうのは一切なしにして、同じ看護師としてただ一緒に頑張っていきたいのである…!
男性看護師の割合、多い診療科
自分自身も実感としてあるけど、男性看護師は年々増えてきている。
2016年の看護師の内訳は男性8万4193人、女性106万5204人。
2006年の男性看護師数は3万8028人であり、この10年で倍増。
看護師全体の割合からみても、4.7%→7.3%と増えている。
参考:p2. 表1 就業保健師等の年次推移
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/16/dl/gaikyo.pdf
産婦人科などの診療科では男性看護師はいないけど…
ある程度、看護師経験があれば男性看護師と働いたことある人も多いのでは?
救急外来、ICU、手術室、脳外科、精神科などは男性看護師が多い印象。
最近では訪問看護で活躍している人もいるね。
男性看護師はとても頼りになる!とポジティブな意見も多いなか…
現場の看護師では、男性看護師を目の敵にすることもしばしば。
マイナスな印象も多いのは、実際にも感じていたし、ネットなどの掲示板でもそのような内容はよく見かける。
でもさ、もう「男性看護師だから〜」っていうのは辞めない?
世間では女性差別だとかニュースも多いけど、
実は気づかないうちに私たちも男性看護師に対する差別に加担している…
なんてこともあるんじゃないかと思った。
そうした小さなことから、まずは気づいてほしい。
男性看護師に多い悩みとは
男性看護師のイメージで損をすることもある
「男性看護師」とググると「チャラい」と検索結果に出てくることに、まず驚いた。
他にも男性看護師はキモイとかプライドだけ高いとか、変な人というイメージ。
誰だこんなこと言い出したの!と思ったけど、あながち否定できない自分もいたりする。(すまん…)
そういえば、今まで関わったことのある男性看護師でもそういう人はいたかもと。
でも、それって完全にその人個人の問題で、1〜2人チャラい人がいたから男性看護師はチャラいという短絡的なイメージには男性看護師も苦労している。
たとえば…
前に同じ職場で働いていた男性看護師が、そこそこにイケメンだったけど、ちょっと一緒に帰り道でお茶しただけで根も葉もない噂を立てられたとか…
看護学生からの相談に乗っていただけなのに、食い物にしていると噂を立てられたりしたらしい。
完全にこれって、
レッテル貼り、一般化のしすぎ!!
認知の歪み全開だよ〜
それに、男性看護師は人間関係壊さないように、生き残れるように必死なわけ!
それをチャラいというのはあまりにも酷。
いや、なかにはそういう人もいるかもしれないけれど(笑)
かといって、自分たちは「看護師は遊んでいる」的なこと言われると怒るくせに、男性看護師にも同じこと言うんかい!っていう。
とにかく「男性看護師はさ〜」って一括りにするのは辞めるべき。
多くの看護師は真面目に働いてるんだから。
男性看護師は良くも悪くも目立ち、頼まれごとが多い
よく研修などで、グループワークみたいなことをする時に、一人男性がいると、
じゃあリーダーよろしく!
代表して発表お願い!
みたいな流れになるやつ。
病棟では、特に移動介助や入浴介助、不穏やせん妄患者の対応とかの体力仕事。
私たちからしたら、頼りになるし頼みやすいとかあるかもしれない。
けど、男性看護師からしたら毎日これだからね。
頼られるのは嬉しいかもしれないけど、悪く言ったら使いっ走りなこともあるし、これにはかなり身体的・精神的疲労を感じて、頭を悩ませてる人も多いみたい。
男性看護師の腰痛持ちの多さが、いろいろ物語っている…。
たとえば…
とある病院での同期の男性看護師は細かなことに気づく優しい人だった。
先輩たちからもいい印象だったんだけど、なかなか仕事を断れない性格で、いつも自分の仕事以外の雑用を頼まれては残業していた。
すると、自分の仕事がまわなくなり、ミスが増えるようになって悪循環。
結局、翌年に男性看護師の多い病棟へ異動することになったけど、異動先で生き生きしているのを見た時、実は相当病んでたんだなと気づいた。
病棟などで男性看護師が一人となると、余計に目立つのでこのような負担を強いられることが多いのだろう…。
都合の悪い時だけ頼っている人もいるけど、自分のことは自分でやれって話。
こういうときに急に女使うなよってね。
仕事のなかで不便なことが多い
一般病棟などでは男性看護師が一人というところも多く、かなり肩身の狭い思いをしている。
たとえば…
病棟に男性が使用できる職員トイレがなく、患者さん用のトイレを借りている。
仮眠室が医師と同じ場所なため、病棟から遠い。
そもそも男性用ロッカーがないなど。
女性が大半であることや、トイレや仮眠室を一緒にしたくないという考えから、別々になっているところも多い。
構造上仕方ない部分も多いけど、こうした不便なことはどこの職場でもあるみたい。
他にも、女性患者や小児科の家族からは男性看護師を拒否されるケース。
世間では男性看護師によるニュースなどもあって、そのように言ってくる患者さんもいる。
慣れるしかないとは言っても、実際に目の前で言われるとショックは大きい。
決して、関わり方が悪かったとかではないのに、自信を無くしてしまう男性看護師もいるかもしれない。
この辺りは一介の看護師がどうこうできるものではないけど、病棟としての取り組みや患者さんへの協力を求めることなども必要だと思う。
女性特有の考え方がわからない
よく、男性看護師と飲むときにネタとして上がるのはコレ。
たとえば…
「察しろ」「暗黙の了解」的なことが多く、こちらが気を使ったつもりでも、相手にとっては余計なことだったりしてうまくいかないことがある…
とにかく気分の浮き沈みが激しくてついていけない…
という話はよく聞く。
女性看護師からも「気が効かない」という愚痴もあるように、どうしても性別特有の考え方の違いが邪魔をすることがあるみたい。
私自身もたまに頭を抱える部分ではある。
これは、お互いに歩み寄って行く方法しかないのかなと感じる。
男性だから女性だからとかではなく、具体的に指示を出すことや看護業務以外の雑用に関しては誰がやると役割分担を明確にするなど、連携して仕事をすることが大事。
ちゃんと言葉にして、伝えることができないと仕事ではやっていけない。
あとは、病棟内の派閥に巻き込まれる…主任側なのか師長側なのかとか。
女性同士でも「女ってめんどくさいよな〜」と思うのだから、男性看護師からしたら理解不能なことも多いのだろう…。
他にもよくある男性看護師の悩み
私が男性看護師から聞いたことのある悩みとしては、以下のようなものもあった。
- 医師やリハビリスタッフと間違えられる
- 患者さんから「男なのに看護師なんて珍しいね!」「なんで医者にならなかったの?」と言われる
- 病棟での自分の立ち位置、役割を常に考えている
- セクハラと思われないかヒヤヒヤしている
男性看護師ではない私も、「あ〜なんかわかる!」って頷く内容。
こうした悩みと日々戦いながら男性看護師は仕事を頑張っていると思うと、ちょっと自分の行いに対して反省する点も出てくる。
男性も女性も同じ看護師として働いていくために必要なこと
実はこうした悩みは看護師になってからではなく、学生時代からじわじわと土台が出来上がっているのではないかと感じる。
そのなかで、男性看護師はこれだけ悩んでいて、大変なことがあるということをきちんと知っていただろうか?
知ろうとしていただろうか?
私は半分くらい目を瞑っていたかも…。
しかし、決して男性看護師は同情してもらいたいわけではない。
男性も女性もそれぞれに特性というものはあるだろうし、変えられないものもあるのだと思う。
それでも同じ職場で働く看護師同士、お互いに理解し尊重していくべきだし、お互いにないものを補うという姿勢でいてほしい。
一看護師として。
差別ではなく、その特性を看護師としてのスキルとして発揮してもらいたいものだ…。
「私たち女性だって大変だしさ〜」「男性看護師の味方しちゃって〜」というのはナンセンス。
お帰りください。
問題のすり替えをするのではなく、現状として知ってもらいたいだけ。
もし、ライターとしての仕事で記事を書くのならば、もっともっと掘り下げて書いていきたい。
そんな男性看護師を、私は一緒に頑張っていきたいし、負けてられないぞ〜って思っている!!
(ライバル視ではなく、いい刺激をもらえる仲間として)
↓こちらも合わせてどうぞ!www.yumikaorururu.com
それでは〜!!